やっぱうまいわ。
前回のKREISが思ったほどではなかったため、飲みきる前に次を仕入れてしまいました。というのも、いつも行くスーパーに、新しいラベルを見かけたからです。香味焙煎、困ったときにはこれですね。
香味焙煎シリーズも数を試してきましたが、やはり価格に対して完成度が高いと感じます。今回も、期待しつつ開封です。封印はいつもの紙ですが、今回は特に中身に注意が向いているので気になりません。そう、深煎りなのです。香ばしさよ、こんにちは。
しかし、開封してびっくり。紙をべりりっと破ったすぐ下までぎっしりと詰まった粒に、これ…カップに移すときこぼしそうだーと、場違いな感想が先にきました。おかげで開封直後の香りを逃してしまいました。それでも、深煎りの名にたがわず、少々粉っぽさを含んだふわりとした香りは、香ばしさが中心。甘さや苦味を感じさせるものは控えめでした。これは期待できそうです。
粒を直接口に含んだ感じも、ほぼ同じ。苦味よりも、すっと抜ける香ばしさが中心で、甘さや渋味もぐっと抑えた印象を受けました。ああ、なるほど、ラベルにコーヒー豆をフリーズドライコーヒーの粉末でコーティングと書いてあります。香りを抽出したフリーズドライ粒子で外側を包む、これが挽き豆包み製法ということですか。確かに香ばしさを前面に感じやすく、開封直後の粉っぽい感じも、これに由来するものでしょう。初めて見るスタイルですね。
カップに移して、いつものように目分量でお湯を注ぎます。立ち上るのは香ばしさを中心にわずかに苦味と渋味。今回のバランスでは甘みの要素は本当に控えめになっているようです。さすが、深煎り、よくわかってる!香り自体はそれほど強烈に主張するものはありませんでしたが、豊かに広がる落ち着いた香ばしさ、もうこれだけでポイント高いですね。
続いて味を試しますが、こちらも落ち着いた香ばしさ、控えめの苦味、そしてほのかに甘みというバランス。ああ、これはいいですね。これまでにも香味焙煎で気に入ったものはありましたが、その中でも最高位と感じました。新製品で、おいしいところをアピールする時期なのでしょうが、その底上げ分は鮮烈でした。このままのグレードを維持してくれれば、これ一本でメインを張れそうです。HAMAYAがちょっと高いと感じる消費ペースの時には、間違いなくこれを選択しますね。
さて、ここまで手放しで高評価してきたわけですが、気になるところもないではありません。それは一杯飲みきったところでびっくりした、カップに残る黒い粒子です。これ、コーヒーの出しガラ…よね…。レギュラーコーヒーでもないのに、溶け切れずにカップの底に目立つほど残った粒子。0.1mmとかそのくらいの径で、結構な量が沈殿し、最後の一口に混じって口当たりを非常に悪くしています。ざらりとした感触は、大きなマイナスポイントですね。これはがんばって香り成分を大量投入させた副作用…なのでしょうか。もしかしたら次のロットからは抑え目になるのかもしれませんが、最後の一口は捨てる必要があり、貧乏性のわたしには、なんとも気になる部分。これさえなければ、本当にベストチョイスだったのにね。でも、お勧めです。お試しあれー。
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